住宅型有料の訪問介護規制について

住宅型の訪問介護(主に住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などで外部から訪問介護を利用する場合)について、現在の規制状況を説明します。

基本的な位置づけ

住宅型有料老人ホームは老人福祉法に基づく届出制の施設で、介護保険法上の「特定施設入居者生活介護(介護付き)」の指定を受けていない場合がほとんどです。そのため、施設自体が介護サービスを提供する義務はなく、入居者は外部の訪問介護事業所(または通所介護など)と自由に契約してサービスを利用できます。

• 訪問介護の利用自体に禁止や直接的な規制はありません。

• 入居者は介護保険の区分支給限度額の範囲内で、必要に応じて訪問介護を組み合わせることが可能です。

主な規制・問題点(特に注目されている点)

近年、特に問題視されているのは「囲い込み」(過剰・不適切なサービス提供)です。施設運営者(または関連法人)が併設・提携する訪問介護事業所を優先・誘導し、区分支給限度額近くまでサービスを利用させるケースが指摘されています。これにより、公費(介護保険)の過剰使用や、入居者の選択の自由が実質的に制限される懸念があります。

主な規制・対策の方向性(2025〜2026年時点の厚生労働省の検討・方針に基づく):

入居契約と介護サービス契約の紐づけ禁止
入居条件として「関連法人の訪問介護を利用すること」「利用しないと家賃優遇をしない」などの条件付けを禁止する方向。

ケアマネジャー・かかりつけ医の変更強要の禁止
施設側が特定の事業所や医師を強制的に変更させる行為を明確に禁止。

会計の分離・透明化
住宅型ホームの事業と併設訪問介護事業の会計を分離し、収支を公表する義務化の検討。

一部ホームへの登録制導入(2027年度〜予定)
中重度要介護者や医療ニーズが高い入居者を主に受け入れる住宅型ホームについて、現在の届出制から登録制(事前審査・更新制)へ移行する方針。人員配置基準・設備基準・虐待防止などの法定化も検討中。

ケアプラン有料化の議論(住宅型居住者限定)
ケアマネジメント費用に利用者負担(原則1割)を導入する案があり、過剰サービス(囲い込み)を抑制する狙い。

人員配置・勤務体制のルール
併設訪問介護事業所の場合、サービス提供責任者は原則専従(ホーム業務との兼務制限あり)。夜勤職員を訪問介護の勤務時間にカウントできないなど、厳格な区分が必要です。

まとめと注意点

• 訪問介護の利用自体は規制されていません。むしろ、入居者の選択の自由が原則です。

• 問題は「不適切な誘導・過剰利用」にあり、国は2027年度の介護保険制度改正で規制を大幅に強化する方向です。

• 施設選びでは、併設事業所の有無・ケアマネの独立性・サービス利用の実態を確認することをおすすめします。悪質な囲い込み事例では、入居者の状態悪化や不必要なサービスが問題となっています。

最新の詳細は厚生労働省の公式資料や自治体の指導指針を確認してください。必要に応じて地域の包括支援センターやケアマネジャーに相談すると良いでしょう。

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