ドラッグストアで病院等の調剤ができる店舗が急加速している。薬局は今後減少し、ドラッグストアが中心となるか？
現状と今後の動向
・調剤薬局の店舗数はこれまで増加傾向でしたが、近年は飽和状態にあり、今後は減少に転じると多くの専門家や業界関係者が予測しています。
• 主な理由は、人口減少による投薬対象者の減少、後継者不足、国による医療費削減政策、薬価・調剤報酬の引き下げ、そして大手チェーンによるM&Aの加速です。
• 一方、ドラッグストア業界は調剤併設型店舗の増加や市場規模の拡大が続いており、2023年には売上高が9兆円を突破、調剤部門の売上も毎年約10％成長しています。
• 大手ドラッグストアは調剤薬局機能を強化し、地域の医療インフラとしての役割を担う方向に進んでいます
5年後の業界構造の予想
今後5年以内（2030年頃）には、個人経営や小規模な調剤薬局の淘汰が進み、M&Aや統合によって大手チェーンやドラッグストアが調剤市場で主役となる構図が強まる見通しです。
• ドラッグストアの調剤併設店舗は今後も増加し、調剤薬局市場におけるシェアをさらに拡大していくことが予想されています
業界動向や各種レポート、専門家の見解から、「調剤薬局が減少し、ドラッグストアが中心となる」方向性は非常に高い確度で進むと考えられます。
ただし、すべての調剤薬局が消滅するわけではなく、地域密着型や在宅医療対応、かかりつけ機能を強化した薬局は一定数残ると考えられます。
• ドラッグストア中心化の流れは不可逆的ですが、医療政策や地域医療のニーズによっては一部例外も生じる可能性があります。
まとめ
5年後には調剤薬局の店舗数は減少し、ドラッグストア（特に調剤併設型）が調剤市場の中心になると考えられます。ただし、地域医療を支える薬局は引き続き一定数存続するでしょう。
地域において、ニーズに応じた細かい対応がいかにできるか。かかりつけ薬局として1人の患者をいかに大切に支えて行くか、それができる薬局はいつでも残り続けて行くでしょう。
急激な変化に正しく対応する力が試されるときが来るだろうと感じます。
