「10年リースが一番安い」は本当か?1,500万円の医療機器で検証してみた

病院経営において、CTやエコー、レーザー機器などの高額医療機器の導入は大きな意思決定です。

設備選定には多くの時間をかける一方で、意外と見落とされがちなのが「リース期間の選択」です。

私自身、1,500万円の医療機器導入を検討する中で、「10年間使用するなら10年リースが最も経済的だろう」と考えていました。しかし実際にシミュレーションを行ったところ、予想とは異なる結果が出ました。

今回比較したのは、10年リース、7年リース、5年リースの3パターンです。

月額だけを見ると、

・10年リース 158,300円/月
・7年リース 204,000円/月
・5年リース 274,500円/月

となり、10年リースが圧倒的に安く見えます。

ところが、機器を10年間使用する前提で総支払額を計算すると結果は逆転しました。

・10年リース 18,996,000円
・7年リース 17,870,400円
・5年リース 18,117,000円

最も安かったのは7年リースです。

10年リースと比較すると、その差は1,125,600円。100万円以上の開きがあります。

なぜこのような結果になるのでしょうか。

理由はシンプルです。リース期間が長くなるほど月額は下がりますが、その代わり金利や手数料を長期間支払い続けることになります。一方で5年リースは早期に支払いを終えられるものの、10年間使用する場合は再リース費用が発生し、総額では7年リースを上回りました。

つまり、月額の安さだけで判断すると、結果的に総コストが高くなる可能性があるのです。

病院経営では資金繰りが重要であるため、月額負担に目が向きがちです。しかし、本当に確認すべきなのは「毎月いくら払うか」ではなく、「最終的にいくら支払うか」です。

今回の試算で100万円以上の差が生じたように、リース期間の選択ひとつで経営への影響は決して小さくありません。削減できたコストは、職員の処遇改善、新規設備投資、患者サービス向上など、別の価値ある投資に回すことができます。

医療機器を導入する際は、ぜひ月額だけでなく、想定使用年数を踏まえた総支払額まで比較してみてください。

「長期リース=お得」という思い込みが、実は病院経営にとって最適解ではないかもしれません。

今回の検証では、「10年間使用するなら7年リースが最も費用対効果が高い」という結果になりました。

設備投資の判断基準として、少しでも参考になれば幸いです。

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